浅草あたりの 角萬 お蕎麦


初めてこのお蕎麦をいただいたときに衝撃が走りました。

手打ちの硬い和蕎麦。一本一本ががさつに(スミマセン)きられ、おうどんのように太い。それを固めにゆがいて冷やし、それを熱々の汁にぶっこみ上から豚さんの肩ロースの薄切りを甘辛くさっと湯がいたものをのっけていただきます。そしてそれが見えなくなるくらいの長ネギがのっかります。

ぬる冷たい甘辛い蕎麦のお汁がお蕎麦にからみ、お肉と一緒に口にいれると、お口のなかで新しい料理がひとつ出来上がる感じがあります。

その名も冷肉。ひやにく。と読みます。

汁は間違いなく東京の味。関西の皆様も東北の皆様も。はたまた九州の皆様もおくちに合わないことでしょう。四国、ましてや讃岐の皆様なんておくちがきっとまがってしまうので、絶対に危険ですから召し上がらないように。関西弁もお店できいたことないし、前に止まってる車も関東圏しか見たことありません。笑。おおげさなようですが、本当に東京の味なんです。

静岡のうなぎは東京もんの口にはあわないぜ・・・。の逆バージョンかな。

くどいさっぱりな味。

その昔十年くらい前の年末に大風邪をひいて3日くらい何も食べれないことがありました。何を見ても気持ちが悪く・・・。生まれてはじめての経験でした。さすがに気の毒に思ったヒロシが”なんなら食べれるの???”って聞いてくれて。頭のなかで好物のアイコンがくるくると回り・・ようやくヒットしたのがここっだけでした。今思い出しても不思議ですが。笑。。

かどまんの冷肉が食べたい・・・。とつぶやく私。

おまえ仮病かよ・・くらいの目で私を見つめるヒロシ・・・。

4日目の夕方、大きいタッパーを二つ購入し冷肉の麺とお汁を別々に持って帰ってきてくれた優しさに嬉しさに感激し、病気はあっという間に完治したようなしなかったような・・・。笑。ようは私のなかで特別な蕎麦。

ちょっと遠いのでなかなか連れて行ってもらえません。すんごい量ですが、残したら絶対もうつれてこないからね。

そう言われつづけ、完食を維持しております。

ちなみに世界一、接客態度が悪い。先日も”カレー南蛮、鶏が生だよ”っておこっていったお客様に、”あ〜りがとうございました〜”って無愛想に言った店員。間違い無く心の中で
”うちで冷肉以外、くうんじゃね〜”
くらい叫んでいました。

さ。もう年越しの準備が出来た。ここのお蕎麦を12月に食べたら来年はもう怖いもんまったく無し。です。